機械プラント設計の不動技研工業(長崎市)は4月1日から、風力発電装置の羽根の損傷を音響データで検出する国内初の技術「Chokai(チョーカイ)」のレンタルサービスを始める。
同社によると、風力発電装置の羽根の損傷検知は現在、ベテラン検査員による聴力頼りだが、この技術を使えば誰でも正確に検査し、損傷を早期発見できるという。
長崎総合科学大の本田巌教授(機械工学)、NPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会とともに2017年から研究に着手。20年から再生可能エネルギー発電大手のジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京)も加わり、4社で共同開発した。
サービス名は「Mobile型チョーカイ」。アプリを実装したスマートフォンやマイクで構成している。稼働中の風力発電装置の近くで60秒以上録音し、アプリでデータ解析すると、スマホに羽根の損傷の有無が表示される。価格は3カ月3万円の試用期間を経て月額3万円。遠隔地にいる管理者にアラームで異常を知らせる「常設型」は研究開発を継続している。
チョーカイの名前は、検証地のJRE酒田風力発電所(山形県酒田市)から望む「鳥海山」が由来。28日から3月1日まで東京ビッグサイトで開催される国際風力発電展「WIND EXPO」に出展する。
風力発電 羽根の損傷をアプリで点検 不動技研工業(長崎市) 国内初、4月からサービス開始
2024/02/09 [11:00] 公開