長崎県諫早市で知的障害者の水泳クラブ「諫早ペンギンクラブ」をボランティアで運営し21年になる池田篤代表(75)に、内閣府から本年度のエイジレス章が贈られた。26日、妻で専任コーチの博子さん(75)と市役所で大久保潔重市長に報告した池田さんは「生徒たちはもちろん、保護者も喜んでくれている。受章を励みにこれからも頑張りたい。障害者スポーツの底辺が広がればうれしい」と笑顔を見せた。
同章は、社会に貢献しながら自由で生き生きとした生活を送る「エイジレス・ライフ」を実践している高齢者に授与している。本年度は全国で60人が受章した。
同クラブは2002年10月に発足。夫婦で「障がい者スポーツ指導員」の資格を取得し、森山スポーツ交流館(森山町)の温水プールで週2回教え、20歳~43歳の17人が市内外から通っている。毎年秋の全国障害者スポーツ大会にはこれまで6人が県勢として出場。金メダルを獲得した生徒もいる。
市長への報告で池田さんは、最初は全く泳げなかった生徒たちが生き生きと練習に取り組んでいる様子などを紹介。障害者の練習場所が限られていることにも触れ、「諫早に障害者仕様のプールがあれば、全国大会や九州大会も誘致できる」と整備の検討を求めた。
博子さんは「一人でも多く(の生徒が)全国大会に出場できるよう、練習をしていきたい」と佐賀県で開かれる来年の大会へ意欲を語った。
知的障害者に水泳指導21年・池田さん 内閣府からエイジレス章を受章
2024/01/03 [11:00] 公開