長崎県教委は22日、小学5年生と中学2年生の男女が対象の本年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の結果を発表した。昨年度と比べて1週間の総運動時間(420分以上)の割合はやや下がったが、新型コロナ禍で低下していた調査種目の合計点は回復傾向がみられた。体育保健課は「ここ数年のコロナ禍で運動時間がなかなか確保できなかった中で、教員が体育の時間を充実させようと工夫した成果も出ているのでは」としている。
今年4~7月、県内全ての公立小中学校で8種目を調査。中学生は学校ごとに持久走かシャトルランを選んだ。
合計点(各種目10点=計80点満点)の平均は▽小5男子52.29(全国平均52.59)▽同女子53.79(同54.28)▽中2男子41.20(同41.32)▽同女子47.53(同47.22)。中2女子は全国平均を上回った。
小5と中2の全てで全国平均以上または同レベルだった種目は立ち幅跳び、ボール投げ、持久走・シャトルラン。持久走・シャトルランは、中2男女で全国トップレベルだった。長座体前屈はいずれも全国平均を下回り、柔軟性が課題となっているが、小5男女は調査開始以来の最高値。県教委は県内の小中学校、高校で体育の準備運動に柔軟性を高める動きを取り入れるよう呼びかけており、「一定効果が表れ始めているのでは」とみている。
1週間の総運動時間が「420分以上(1日平均60分以上)」だった割合は▽小5男子53.2%▽同女子32.5%▽中2男子80.6%▽同女子61.6%。いずれも全国と比べると高かったが、昨年度の本県の結果を下回った。「0分」の割合は昨年度比でいずれも増加。中2女子は9.9%から20.2%に増えた。
全国体力テスト 長崎県内、運動時間減少も回復傾向 中2男女は持久力トップレベル 2023年度
長崎新聞 2023/12/23 [12:30] 公開