全国33の民間放送局でつくる民間放送教育協会は28日、長崎市内で「テレビのチカラ 四国・九州・沖縄地区大会」(NBC長崎放送主管)を開いた。同市出身のシンガー・ソングライターさだまさしさんが「ふるさとのチカラ、長崎のチカラ」と題して講演し「長崎っ子がもっと長崎の歴史を好きになって、何が眠っているか掘り起こす作業を」と呼びかけた。
同大会は放送を通じた生涯学習の普及を目指す活動の一環。「若者が輝ける舞台へ 今こそ地方のチカラ」をテーマに開いた。本県での開催は2008年以来15年ぶり。約400人が聴講した。
さださんは軽妙な語り口で自身の生い立ちを振り返りながら、ハタ揚げや料亭文化など長崎固有の文化の衰退を憂慮。「『何もなか』と嘆いているが、(明治維新の立役者たちが活躍する舞台となった歴史など)僕らに見えていない財産がこの町にはいっぱい眠っている」とし、「長崎っ子が長崎の歴史から目を背けている今、第二の発掘作業をすべき」と強調した。
パネル討論もあり、さださんが長崎の若手起業家3人と長崎の魅力などについて意見を交わした。
さだまさしさん 長崎市内で講演 「歴史から目背けず、掘り起こしを」 故郷にエール
2023/10/30 [11:30] 公開