10月5日に開幕するバスケットボール男子Bリーグ1部(B1)に臨む長崎ヴェルカの選手やスタッフらが4日、長崎県佐世保市の亀山八幡宮で必勝祈願をして、昇格1年目となる国内最高峰の舞台での活躍を誓った。
選手12人や伊藤拓摩社長兼ゼネラルマネジャー、前田健滋朗監督、チアリーダーのほか、ヴェルカの親会社ジャパネットホールディングスの髙田旭人社長ら約40人が参列。神事を前に、髙田社長は選手たちに向かって「皆さんはすごい才能と努力を持った人たち。迷わず信じて、楽しんで、シーズン最後に日本中を驚かせられたら最高だと思う」とあいさつした。
選手代表の髙比良寛治らが玉串をささげ、一人一人が思いを書き込んだ絵馬を奉納した。前田監督は「(開催中の男子ワールドカップで)日本のバスケットファミリーが一丸となってパリ五輪をつかみ取った。それはこの数日で起こったことではなく、積み重ねで起きたこと。長崎ヴェルカも長崎の地で積み上げてきたものを日本中に知らしめ、旋風を起こしたい」と決意を表明。髙比良も「チーム力という部分ではこの時期にしては高いものがある。開幕までしっかりいい準備をしたい」と意気込んだ。
この日は10月8、9日に長崎市の県立総合体育館で行われる千葉Jとの開幕カードのチケットもファンクラブ会員に先行販売。正午からわずか1時間で各日約4千席が完売した。
◎伊藤社長兼GM一問一答 ローカルから全国区に
2021年のB3参戦から、最短2シーズンでのB1昇格を果たした長崎ヴェルカ。初代監督を務めた伊藤拓摩社長兼ゼネラルマネジャー(GM)が今季の意気込みなどを語った。
-今のチーム状況は。思い描いてきた形か。
比較的コンディショニングも良く、いいスタートが切れた。チームづくりは今からだけれど、ヴェルカスタイルを体現してくれる選手、スタッフがそろってくれた。
-必勝祈願を終えて、現在の気持ちを。
非常に気が引き締まる思い。B3、B2のころは勝って当たり前で、どちらかというとヴェルカが優勝、昇格するだろうと思われていた。今季はヴェルカ初のチャレンジャーで迎える。今までと違うわくわく感がある。
-県民に対して。
ヴェルカが大切にする一つがエンターテインメントの多様性。バスケットボールの楽しみ方は、たくさんある。がっつり応援してもらうこともできるし、ダンスや音楽、食などの場を楽しむこともできる。初心者の方でも本当に見やすいスポーツ。まだ見たことがない方はぜひ試合に来ていただいて、自分なりの楽しみ方を見つけてほしい。
-絵馬にはどんな思いで何を書いたか。
今季のスローガン「THIS IS VELCA」を書いた。このようにバスケットをして、チームをつくるんだというヴェルカスタイルを1、2年目は体現できた。うれしいことに県内での認知、人気も出てきた。次はローカルからネーションワイドに、全国区にヴェルカはこういうチームなんだぞと広げていきたい。まずは「THIS」の「これが」のところをしっかりと追求して大切にしていきたい。