原水爆禁止日本協議会(原水協)系の世界大会・長崎大会が7日、長崎市魚の町の市民会館で開幕した。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の田中重光さん(82)は「核兵器は『絶滅』だけを目的とした狂気の兵器。認められない絶対悪だ」と述べ、廃絶を訴えた。
昨年6月の核兵器禁止条約第1回締約国会議で議長を務めたオーストリアのアレクサンダー・クメント氏は「締約国が核のタブーを強化し、いかなる核兵器の使用も威嚇も明確に非難した」とビデオメッセージを寄せた。核の危険が高まっており「条約の誕生に決定的な役割を果たした被爆者の声と警告を広げることは、かつてなく重要」と話した。
11月の第2回締約国会議で議長国を務めるメキシコからは、サウル・サンブラーノ駐日臨時代理大使が出席。「この条約はもっと多くの国の署名と批准が求められている。議長国として条約の普遍性を追求する」と誓った。
台風6号接近を受け、9日までの予定を1日短縮。最終8日はフォーラムや分科会、ナガサキデー集会を開催する。
核兵器の廃絶訴え 原水協長崎大会 市民会館で開幕
2023/08/08 [10:20] 公開