399年前に平戸で生まれた台湾、明(中国)にまたがる地域の英雄、鄭成功(ていせいこう)の生誕祭が14日、長崎県平戸市川内町の鄭成功廟(びょう)であった。台湾から約40人の訪問団が参列し地元と合わせ計約120人が功績をしのんだ。廟は老朽化し近くの鄭成功記念館敷地内に新設する計画があり、現在地での祭礼は今回が最後となる予定。
鄭成功は1624年7月14日生まれ。父は明時代の中国福建省出身の貿易商、母は平戸・川内地区の女性。中国に渡った後、オランダが占領していた台湾を解放し、62年に死去した。台湾では、国神として今も尊敬されている。
祭礼は実行委主催。祭主を務めた川内浦区(自治会)長の安富辰良さん(68)や黒田成彦市長、交流がある台湾・台南市政府の謝仕淵文化局長らが玉串をささげて拝礼した。謝局長は「来年は台南、平戸にとって特別な鄭成功生誕400年。ぜひ台南を訪れてほしい」とあいさつした。
祭礼後は伝統芸能「中野ジャンガラ」などが披露された。安富さんは「来年に向け、平戸市と一緒に準備を頑張って、平戸を訪れる皆さんを迎えたい」と話した。13日には前夜祭などがあり、台湾からの訪問団と平戸市民が交流した。
鄭成功の功績しのぶ 長崎・平戸で生誕祭 台湾からの訪問団も参列
2023/07/16 [11:58] 公開