平成新山を望む長崎県島原市平成町の島原復興アリーナに2010年に設置された巨大な坂本龍馬像「サムライブルー龍馬像」が、13年ぶりにお色直し中。12日までにユニホーム部分の塗装が終わり、足場の合間から新品同様によみがえった像が見えるようになった。同市がサッカー競技の会場となる8月上旬の九州中学体育大会などに向けたもので、7月末に完了予定。
市教委が像の色あせやひびがあったため工事を発注し、塗装は6月初旬から始まった。市教委スポーツ課は「スポーツに励む子どもたちに夢を与えるシンボル。夏空に負けないくらい鮮やかな青に染まった龍馬の下、熱戦を期待」としている。
像は高さ10メートル、幅5メートルの硬性発泡スチロール製。10年のサッカーW杯南アフリカ大会で日本代表を応援するため、東京・国立代々木競技場に設置されていた。大会終了後、14年の長崎がんばらんば国体に向け、日本サッカー協会などが同市に寄贈した。
10日は、ユニホーム部分の仕上げとして、龍馬像の胸にある当時のサッカー日本代表エンブレム(高さ45センチ、幅40センチ)を再塗装。職人が細かい絵筆で日本サッカー協会の象徴「八咫烏(やたがらす)」などを描き込んだ。作業をした福蔵建設(同市)の林田和剛・現場主任(45)は「(エンブレムは)下から見えにくい所だが、子どもたちに喜んでもらえるよう心を込めて塗った」と話した。