北部九州総体バレー女子 西彼杵が初陣快勝 吉田主将「単なる通過点」

2024/07/27 [11:20] 公開

【バレーボール女子予選グループ戦、西彼杵-高松商】第1セット、西彼杵のMB泉が速攻を決めて9点目=大分県中津市、中津体育センター

【バレーボール女子予選グループ戦、西彼杵-高松商】第1セット、西彼杵のMB泉が速攻を決めて9点目=大分県中津市、中津体育センター

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長崎、大分、福岡、佐賀の4県を主会場とする全国高校総合体育大会(インターハイ=北部九州総体)は26日、各地で5競技が行われ、長崎県勢はバレーボール女子の西彼杵が予選グループ戦で高松商(香川)にストレート勝ちして、インターハイの初陣を飾った。自転車男子4000メートル団体追い抜きの鹿町工は8位と健闘した。
 フェンシング男子フルーレで昨夏3位入賞した四元暖(長崎工)は予選トーナメント3回戦で敗れ、8強に一歩届かなかった。女子団体の諫早商は初戦を突破したが、2回戦で乙訓(京都)に0-5で敗れた。
 ソフトテニスは長崎市のベネックス総合運動公園かきどまり庭球場で競技がスタート。女子個人3回戦までが行われ、県勢は西村奏音・柴原鈴組(長崎商)が3回戦まで勝ち上がったが、4回戦へ進めなかった。
 27日は各地でバレーボール、サッカーなど8競技を実施。佐世保市総合グラウンド陸上競技場などでホッケー男女の競技が始まる。福岡県久留米市の久留米アリーナで総合開会式も行われる。

◎記念すべき「インハイ1勝」
 「西彼杵」の校名をインターハイの歴史に刻んだ。
 バレーボール女子に初出場した西彼杵が予選グループ戦で高松商(香川)にストレート勝ち。39校による決勝トーナメントに進んだ。主将のリベロ吉田は「単なる通過点に過ぎない」とコメントしたが、地域に支えられて成長を続けるチームの記念すべき「インハイ1勝」になった。
 第1セット、OP佐藤佳らの連続得点で序盤からリードを奪った。その後もOH佐藤侑の強打やMB泉の速攻で次々に加点。中盤、1点差に迫られる場面もあったが、ピンチサーバーで入ったOH山田のサーブで崩して流れを呼び込み、25-17で先取した。勢いに乗って入った第2セットも佐藤侑、佐藤佳、OH田中、泉らが、相手に的を絞らせない攻撃で圧倒。1人に頼らない「全員攻撃」を披露して、45分で試合を終わらせた。
 3年生セッター平川の戦列復帰が、この多彩な攻撃を可能にしていた。4月の地区高校春季大会で左膝を負傷して、県高総体前に手術。何とか夏の大舞台に間に合わせてきた司令塔は「最初は緊張したが、いいトスワークはできた」と久々の実戦で手応えを口にした。
 この日が誕生日だった1年生の泉は、朝から「誕生日だから目立たないとね」と仲間たちから祝福されていた。16歳のルーキーは決勝トーナメントに向けて「変に緊張せず、1点を大切に積み重ねていきたい」と西彼杵バレーの実践を誓っていた。