ツルの越冬地分散プロジェクトを進めている公益財団法人日本生態系協会(東京)は、1月に鹿児島県出水市でナベヅル1羽とマナヅル1羽に、追跡調査のための番号付き足環と位置を知らせる衛星利用測位システム(GPS)発信機を付けた。このうちナベヅルの命名を、越冬地候補の五島市久賀島の市立久賀小中の児童生徒が担当し、「久鶴(ひさづる)」と名付けた。
同協会によると現在、世界中のナベヅルの約8~9割、マナヅルの約5割が出水で越冬。2024年度の越冬数はナベヅル8998羽、マナヅル1917羽に達している。この集中が伝染病発生時の絶滅リスクを高めているため、越冬地の分散が急務となっている。
久賀島には例年、数十羽から数百羽のナベヅルが飛来しており、新たな越冬地として着目。環境省から委託を受けた同協会が18年から住民と協力して環境整備を進め、同小中の児童生徒も、ツルを呼び込むための模型(デコイ)の設置や観察活動に参加している。
「久鶴」はオスのナベヅルの幼鳥で、両足にGPS発信機と足環(番号P76)を装着。今月、児童・生徒・教職員を対象にアンケートを実施し、全校での話し合いを経て名付けた。
一方、マナヅル(メス、足環番号R12)は義務教育学校の出水市立鶴荘学園で「イズリア」と命名。出水の「イズ」と繁殖地シベリアの「リア」を組み合わせて考案した。
今年秋には、位置情報発信や情報共有ツールも公開する考え。同協会は「ツルが飛来する地域は、全国的に見ても非常に特別な場所。貴重な自然環境を地域の誇るべき特色として捉え、再認識してもらえるきっかけになれば」としている。
同協会によると現在、世界中のナベヅルの約8~9割、マナヅルの約5割が出水で越冬。2024年度の越冬数はナベヅル8998羽、マナヅル1917羽に達している。この集中が伝染病発生時の絶滅リスクを高めているため、越冬地の分散が急務となっている。
久賀島には例年、数十羽から数百羽のナベヅルが飛来しており、新たな越冬地として着目。環境省から委託を受けた同協会が18年から住民と協力して環境整備を進め、同小中の児童生徒も、ツルを呼び込むための模型(デコイ)の設置や観察活動に参加している。
「久鶴」はオスのナベヅルの幼鳥で、両足にGPS発信機と足環(番号P76)を装着。今月、児童・生徒・教職員を対象にアンケートを実施し、全校での話し合いを経て名付けた。
一方、マナヅル(メス、足環番号R12)は義務教育学校の出水市立鶴荘学園で「イズリア」と命名。出水の「イズ」と繁殖地シベリアの「リア」を組み合わせて考案した。
今年秋には、位置情報発信や情報共有ツールも公開する考え。同協会は「ツルが飛来する地域は、全国的に見ても非常に特別な場所。貴重な自然環境を地域の誇るべき特色として捉え、再認識してもらえるきっかけになれば」としている。