全世代が誇れる西海市にしたい 市長選で初当選 瀬川光之さん(63)

長崎新聞 2025/04/23 [09:40] 公開

西海市長選で初当選した 瀬川光之さん(63)

西海市長選で初当選した 瀬川光之さん(63)

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〈任期満了に伴う20日投開票の西海市長選で初当選を果たした。選挙戦を通じて見えた課題や今後の市政運営について聞いた〉

 -選挙戦を通じて感じたことは。
 人が減り、空き家の多さを感じた。空き家を活用して市外から呼び込む新たな政策に取り組み、情報発信したい。また、高齢者が1人でも安心して暮らせる町にしないといけない。

 -投票率が過去最低を更新した。若者の政治離れを感じるか。
 この4年間だけではなく、10年、20年先の方向性が決まってくる。関心を持ってもらいたい。投票権がある学生に学校の休み時間を利用して投票できる「移動投票所」などを市長として提案したい。

 -まず取り組みたい重点政策は。
 産業振興。あらゆる産業でもうけてもらうことで雇用を確保し(市の税収を上げることで)医療や地域交通など困っている人の声に応えていく。まずは成功モデルをつくりたい。農業分野では6次産業化で付加価値を高め、ブランド化していきたい。

 -選挙戦で訴えた崎戸町の無医地区解消をどう図るか。
 医師の確保は難しい課題だが、県医師会にも相談しながら、できるだけ早く県とも協力して進めたい。住民に安心感を与える、かかりつけ医の確保が理想ではある。

 -市内でバス路線の縮小が続いている。地域の足をどう確保していくか。
 民間バス会社の現状を把握するとともに、市が運営するコミュニティー交通の在り方を考えるため、ニーズを調査しないといけない。

 -自身の強みを市政運営にどう生かしていくか。
 県への協議力、国への交渉力、そして即戦力が強み。課題を的確に捉えてスピード感を持って対応していく。自分に足りないところは人脈を生かして補っていく。

 -今後、市民の声をどう拾っていくか。
 幅広く地域を回って、市政懇談会的な機会をつくりたい。市長室から外に出て行くことが大事。市職員も同じように市民の身近な存在になってほしい。

 -合併から20年。どういう西海市にしていきたいか。
 元気で生命力豊かな町。ここには都会と違った魅力がある。全世代が誇れる西海市にしたい。

 【略歴】せがわ・みつゆき 諫早農業高卒。旧西彼町議を経て、2003年の県議選で初当選した。自民党県連幹事長や県議会議長を歴任。癒やしは愛犬「音」の散歩。趣味は園芸。