雲仙・普賢岳(長崎県雲仙市)で初日の出や霧氷を見物する登山者が増える正月を前に、環境省雲仙自然保護官事務所などは登山道の5カ所に、たき火禁止を告知する看板を設置し、国立公園の自然保全や山火事防止の啓発を強化している。
雲仙国立公園内に位置する普賢岳は自然公園法でたき火が禁止されており、仁田峠登山口より先は罰則のある特別保護地区に指定されている。だが、昨年から2年続けて元日に、登山者がたき火をしていたため同事務所、長崎森林管理署、県、雲仙署が協議し、今月21日に看板を設置した。
設置場所は▽池の原園地妙見駐車場登山口▽仁田峠登山口▽普賢岳山頂直下-などの5カ所。
今年の元日早朝には、普賢岳山頂直下にある普賢神社のほこら付近で、登山者数人がたき火をしているのを地元トレッキングガイドの市来勇人さん(38)が見掛け、注意した。普賢神社は地元で「お普賢さま」と親しまれる山の守り神。市来さんは「みんなで守り続けている自然を大切にしてほしい。山火事になると取り返しがつかない。お普賢さまの近くでのたき火はもっての外だ」と憤る。
「たき火禁止」普賢岳登山道に啓発看板 雲仙自然保護官事務所などが5カ所に
2021/12/30 [12:15] 公開