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TopInterview

挑戦、変革、貢献―。
社会・経済環境が激変する今、求められているものは何か。 新たな時代を切り開く県内企業・団体のトップ110人が、戦後80年を迎える2025年の抱負や事業戦略、地域への思いを語ります。

佐世保工業会

会長

阿比留 宏

佐世保工業会阿比留 宏

所在地 佐世保市天満町1-27県北振興局天満庁舎6階

電話 (0956)25-2149

佐世保工業会

会長

阿比留 宏

会員企業の人材確保へ注力

 会員企業のさらなる活性化と雇用人材の確保を目指し、佐世保市内の製造業など会員59社で構成しています。横のつながりを生かし、経営基盤の強化や技術の高度化、ビジネスチャンスの創出などを柱に取り組んでいます。
 会員企業の現在の課題は人材確保です。今春、工業系の高校を卒業する生徒の県外企業への内定率が初めて6割を超えました。新型コロナウイルス禍が明けて以降、県外企業の採用が活発化したのが大きな理由です。さらに、工業高校を卒業する生徒数が昨春より少ないことや県内企業への就職を希望する人が減ったこともあり、会員企業の求人充足率は4割。2024年度は今まで以上に採用が難しい1年でした。
 ただ、現状に悲観してばかりはいられません。工業会として高校生の保護者向けの企業見学会や高校1、2年生を対象にしたインターンシップなどを新たに企画しました。大学生やUターン対象の企業面談会も実施。会員企業と学生らの接点を増やして現状の打開策を模索しています。今後はいかに採用につなげられるかが課題です。各企業が努力しつつ、採用できている企業のノウハウを共有していきたいと考えています。 
 人材育成も大事な柱です。新人、中堅、管理職、経営者などキャリアごとにセミナーを年間計10回開催。各企業が個別に対応することが難しいテーマや課題に工業会として取り組んでいます。
 今年は工業会の発足から10年の節目を迎えます。会員企業が業種、業態などの枠を超えて相互に交流を深め、研さんを重ねていきたいと思います。