長崎新聞トップ

長崎の、その先の風景。
地元経済のけん引役となる各界のみなさんは“長崎の、その先の風景”をどのように展望し、描いていくのでしょうか-。
企業・団体のトップに、事業の成長戦略や地域活性化への思いなど、年頭所感をうかがいました。

長崎商工会議所

会頭

森 拓二郎

所在地 長崎市桜町4-1

電話 (095)822-0111

長崎商工会議所

会頭

森 拓二郎

県庁舎跡地を活性化の拠点に

 長崎スタジアムシティが昨年10月に開業。JR長崎駅周辺を中心とした「100年に1度」とされる長崎市街地の大規模な再開発が一段落し、各施設が持つ集客効果を地域全体の活性化につなげる取り組みが重要です。
 特に駅周辺からの回遊性向上をはじめ、観光や食などの強みを生かした〝まちなかエリア〟の賑わい創出について商店街や周辺事業者の皆さんと取り組んでいきます。
 さらに、もう一つ重要なのが、県庁舎跡地の活用。駅周辺と中心商店街を結ぶ立地の良さに加え、長崎発祥の礎となった唯一無二の場所です。インバウンド(訪日客)にも対応できる観光案内や長崎の歴史・文化、祭り、物産といった情報発信・交流・交通の拠点として、市内はもとより県全体の活性化につながる整備が必要です。
 開業2年目の新幹線利用者数は順調に推移していますが、対面乗り換えの課題が残っています。全国の新幹線ネットワークにつながることは、西九州や九州全体の活性化に大きく寄与するため早期の全線フル規格を求めていきます。
 国内経済は、停滞から成長への転換点にあり、経営環境が大きく変化しつつあります。地域中小企業は、これを好機として捉えた自己変革への果敢なチャレンジが必要です。本所は、諸物価の高騰、人手不足などの課題解決に向けて、企業に寄り添った伴走支援に努めていきます。
 全国商工会議所観光振興大会を今月28日から長崎市で開催。観光についてあらゆる角度から考察する機会となります。主催者として長崎の魅力をPRし、皆さまをおもてなししたいと思います。