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TopInterview

挑戦、変革、貢献―。
社会・経済環境が激変する今、求められているものは何か。 新たな時代を切り開く県内企業・団体のトップ110人が、戦後80年を迎える2025年の抱負や事業戦略、地域への思いを語ります。

鶴鳴学園

理事長

橋本  剛

鶴鳴学園橋本  剛

所在地 長崎市弥生町19-1

電話 (095)826-6867

鶴鳴学園

理事長

橋本  剛

創設者の思い 次世代につなぐ

 長崎女子短期大学や長崎女子高校を運営する鶴鳴学園の創設者は笠原田鶴子です。5千円札の肖像、津田梅子(津田塾大学創設者)と同じ1864年に生まれ、明治期の女子教育のフロントランナーでした。世界的視野を持ち、学びの環境を求めた人たちを包摂する教育を目指した方だったと思います。笠原が病で倒れた後は、長崎からアジア情勢を発信した「東洋日の出新聞」の記者、原田豊一に学園は引き継がれ、同新聞社長の鈴木天眼らも支援したとみられます。
 私は創設者の思いをくみ、明治期から地域社会・経済と深くつながってきた鶴鳴の歴史を重んじ、次世代につなげる教育機関として頑張る決意です。それを体現するため、昨秋までに8人の理事のうち4人が女性となり、ジェンダー論のオピニオンリーダー、河野銀子九州大学教授らが就任しました。多様性を踏まえ、意思決定を重ねていきたいと考えています。
 私が学長を兼務する長崎女子短期大学は2025年度、地域未来創生コースを新設します。学生は「地域ビジネスデザイン」「食・観光・ホスピタリティ」など四つのユニットに分かれ、少人数教育を徹底。最前線にいる実務家も講師に迎えます。インターンシップを必修化し、メタバースを活用したインターンも用意。2040年代に長崎の真ん中にいて、地域経済社会を支える女性を輩出することを目指していきます。
 長崎女子高校の「トータルビューティーコース」も始まります。メイクやネイルなどの技術だけでなく、体の内側や精神から美しくなることを含め、幅広く美を追求するプログラムを導入していきます。