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TopInterview

挑戦、変革、貢献―。
社会・経済環境が激変する今、求められているものは何か。 新たな時代を切り開く県内企業・団体のトップ110人が、戦後80年を迎える2025年の抱負や事業戦略、地域への思いを語ります。

九州労働金庫

長崎県本部長

中野  忠

九州労働金庫中野  忠

所在地 長崎市川口町4-17

電話 (095)840-0012

九州労働金庫

長崎県本部長

中野  忠

個人預金、有担保融資を伸ばす

 2025年は、課題となっている個人預金と有担保融資の伸長を図ります。個人預金については、高齢者が都市部に暮らす子どもに財産を生前に分けるなど、地方から都市部にお金が流れています。公務員などの定年延長や、老後の不安から退職金でローンを完済する人が増えた影響で、退職金を定期預金にする額は減少傾向にあり、個人預金は目減りしています。
 当金庫は課題改善のため、昨年預入期間3年の定期預金としては相対的に金利が高い「プレミアム定期預金(金利・年0・40%)」を取り扱い、多くの方にお預入れいただきました。給与や賞与から積み立てる「財形貯蓄」の手堅さも、改めて利用者に周知するつもりです。
 有担保融資をめぐってはネット銀行と競争が激化していますが、スマートフォンでの受付、スピーディーな融資の実行、付随商品の提案など当金庫ならではの手厚さ、丁寧さをアピールしていきます。
 労働組合を中心に取引してきましたが、人口減に伴い勤労者数も減っており、労働組合がない企業の職員互助組織などにもアプローチを強化しています。社会福祉法人など新たな取引先が生まれており、これからも若い人も含めて利用者拡大を図っていきます。
 社会貢献に注力しているのも当金庫の特色です。成人年齢の引き下げで金融教育の重要性が増す中、五島市の中学生に金融機関の仕組みやマネートラブル回避法を教えています。NPO法人、児童養護施設などへの助成も続ける考えです。こうした社会貢献活動ができるのも、利用者の皆さまのおかげだと思っております。