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TopInterview

挑戦、変革、貢献―。
社会・経済環境が激変する今、求められているものは何か。 新たな時代を切り開く県内企業・団体のトップ110人が、戦後80年を迎える2025年の抱負や事業戦略、地域への思いを語ります。

チョーコー醤油

代表取締役

西 英一郎

チョーコー醤油西 英一郎

所在地 長崎市西坂町2-7

電話 (095)826-6118

チョーコー醤油

代表取締役

西 英一郎

長崎の食文化を支える一翼に

 長崎で古くからのれんを守ってきたしょうゆ・みそを製造する29社が集まり、業界初の協同組合として1941年に発足した「長工醤油味噌協同組合」を母体としています。その後、販売部門が「チョーコー醤油」として独立。原料や品質にこだわったしょうゆやみそを主軸に、つゆやドレッシング、ソース、酢など900種類以上の商品を全国にお届けしています。
 モットーとして掲げているのは「美味しい笑顔のその先へ」。調味料は料理の主役ではありませんが、味を決める大事な役割を担っています。おいしい料理を通して日々の食卓に会話や笑顔が生まれること。また「ふるさとの味」として舌の記憶に刻まれることを願いながら商品開発を行っています。
 近年のトレンドは時短。だし入りしょうゆを薄める割合で幅広い料理に使えるものより、「吸い物用」「煮物用」など用途が明確で、1本で味が決まる商品が求められています。とはいえ人口減少や食生活の変化から、個人消費は縮小傾向。そこで中期計画として業務用商品や海外市場の拡大に取り組んでいます。昨年参加したアメリカの展示会で驚いたのは、現地でも「ぽん酢」で通じること。それほど日本のものが浸透しており、商機を見出せたのはいい経験となりました。アジア圏からエリアを広げ、アメリカやヨーロッパでの販路開拓も力を注いでいく考えです。
 80周年を機にSDGsの取り組みもスタート。廃棄せざるを得なかった商品を子ども食堂やフードバンクに提供しています。今後も長崎の豊かな食文化の貢献に全力を注ぎ、100周年に向けてさらなる飛躍を目指してまいります。