長崎新聞トップ

長崎の、その先の風景。
地元経済のけん引役となる各界のみなさんは“長崎の、その先の風景”をどのように展望し、描いていくのでしょうか-。
企業・団体のトップに、事業の成長戦略や地域活性化への思いなど、年頭所感をうかがいました。

たちばな信用金庫

理事長

塚元 哲也

所在地 諫早市小川町52-1

電話 (0957)24-0027

たちばな信用金庫

理事長

塚元 哲也

地域貢献と経済活性化に注力

 2024年は、コロナ禍からの復活の年だったと考えます。コロナ禍はあらゆる活動を自粛させていましたが、自粛は徐々に後退し、活動を取り戻していきました。
 新幹線沿線の各都市では開発事業が進み、好影響を与えています。諫早市では、IT企業の新工場、商業施設を核とした大型複合施設の工事が、26年度での開業を目指し進み、街には大きな期待感が漂っています。その一方では後継者不在を理由に廃業を検討する事業者のことも耳に入ってきます。この問題は諫早市のみならず、長崎県の課題でもあります。
 2011年より、後継者を含む若手経営者育成を目的とした勉強会「たちばな未来塾」を実施しています。初期受講者の中には、地域経済のリーダー的存在となった経営者も見受けられています。昨年は、さらに多くの対象者に受講してもらうため、県都長崎市を会場として開催しました。
 終了後の受講者の受け皿として、「たちばなビジネスクラブ未来」を設け、継続した研鑽と交流の場を提供しています。この活動は企業活動の活性化を促し、廃業数を減らす効果をもたらすとともに、新たな事業の創出も期待できると考えています。このような地域経済の活性化を目的とした活動は今後も注力していきます。
 かねてから、本業に限らない地域への貢献は信用金庫の使命と考えています。今般、諫早市の二つの野球場のネーミングライツを取得しました。ここを試合で、または観戦で訪れる人々が、当金庫に親近感を感じつつ、楽しい時間を過ごし〝諫早はよか街〟と感じてもらえればと思っています。