素材生かした季節のスイーツを

　１、２月、有明海から吹き付ける北風は冷たく、明け方は凍えるほどの寒さが続きます。３月になると風が弱まり、夜明けも少しずつ早くなります。桜舞う春、草いきれの夏、黄金色の秋、落ち葉舞う冬…。雲仙の大自然を肌で感じながら、日が昇ると目覚め、美しい夕日を眺めて仕事を終えています。そんな季節の移り変わりを、お菓子に込めたいですね。
　牛乳、生クリーム、チョコレート。これまでも生産者とコミュニケーションを取りながら素材を吟味してきましたが、より一層、自然のもの、安全なものをお客さまに提供したいと思うようになりました。たとえば、栗。収穫から加工まで細心の注意を払った熊本産にこだわり、ネオクラシッククローバーならではの、自然の風味を生かした季節を感じられるモンブランに仕立てています。
　パティシエとして40年以上培った技術を基に、自然から受けるインスピレーションを形にしていきたい。移りゆく旬の味を、私たちのスイーツで感じてほしいと願っています。
　今年は季節ごとの新商品「シーズンスイーツ」をさらに充実させ、店頭だけでなく、ＳＮＳやホームページでも分かりやすくお知らせします。お菓子に込めた私たちの信念をお伝えし、より見やすく買いやすくなるようにと、ホームページをリニューアルしました。ぜひご覧ください。
　おいしさを探求し、「もう一度食べたい」と思ってもらえるお菓子を目指して―。おもてなしの心を大切にしつつ、新しい発想を取り入れ、さらにシフトアップしてまいります。