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長崎の、その先の風景。
地元経済のけん引役となる各界のみなさんは“長崎の、その先の風景”をどのように展望し、描いていくのでしょうか-。
企業・団体のトップに、事業の成長戦略や地域活性化への思いなど、年頭所感をうかがいました。

有田工業

代表取締役社長

有田 一彌

所在地 諫早市貝津町1769-1

電話 (0957)25-1588

有田工業

代表取締役社長

有田 一彌

100年企業へ原点回帰と人財育成

 1954年に長崎市内で創業し、「信頼される製品をつくろう」との社訓のもとで71年目を迎えました。64年に諫早貝津工場団地内に移転。現在は約3万平方メートルを超える敷地に10数棟の工場を構え、鉄鋼製品をさびから守る「溶融亜鉛めっき」の専門メーカーとして、九州トップクラスの実績を誇ります。
 大型客船などで使われる配管などを造船所からお預かりし、溶融亜鉛めっきを施す技術をはじめ、パウダー状の塗料を吹き付けて焼き付ける「粉体塗装」の技術も、わが社ならではのものです。これまでJR長崎駅の屋根や長崎スタジアムシティの各所、女神大橋の欄干(手すり)なども納入させていただき、地元に自分たちの製品があることを誇りに思っています。
 溶融亜鉛めっき事業では、これまで手がけていない洋上風力発電分野の製品のめっき事業に挑戦。地域の皆さまに支えていただいている塗装事業や防錆技術を生かしたゴミステーション製作事業でも営業を強化し、販売拡大を目指しています。住みよい環境づくりに寄与し、社会に貢献していきます。
 創業者一家の一人として入社して20年。製造現場から工程管理、営業などを経て、昨年2月、第7代の代表取締役に就任。中期経営5カ年計画が2年目となり、100年企業に向けて原点回帰の精神を大切にしながら、未来に向けて生まれ変わる会社の方向性を確立する年にしたいです。とにもかくにも「人」がキーワードに。社員が働きやすい職場環境の改善や給与水準の底上げ、充実した研修制度など、「いい人財」を育てることを最優先に掲げていきます。