ピースサイト 2002年ピースサイト関連企画 2002/08/06 壁に挑む =原爆症集団申請= 6 掘り起こし 願いは一つ「病状見て」 山口初江さん(65) =諫早市若葉町= 原爆症認定を求める全国の被爆者が七月九日、一斉に集団申請してから十日後。長崎被災協は集団申請の学習会を長崎市内で開いた。山口初江さんは会場に入り、後方の席に腰を下ろした。 自宅には酸素ボンベを備え、外出時も携帯用を持ち歩 […] 2002/08/05 壁に挑む =原爆症集団申請= 5 矛 盾 足ではなく、皮膚がんで 小幡悦子さん(73) =長崎市城栄町= 小幡悦子さんは七月、原爆症の認定を受けた。「ありがたい」と率直に感じた。だが釈然としない。「どうして」という思いが、もう一方で抑えられない。 被爆した際、両足に重傷を負った。骨折した左足や肉がえぐられた右足を三年間で七回 […] 2002/08/04 壁に挑む =原爆症集団申請= 4 病 名 友の無念思いつつ闘う 本村勝之さん(69) =長崎市家野町= 本村勝之さんは三年前、ウイルス感染が主な原因とされるC型肝炎を発病、入院した。「病院に行くのが嫌で、輸血経験もなかったので、首をかしげた」。その後も入退院を繰り返したが、慢性肝炎に進行していた。 肝機能障害は、ウイルス性 […] 2002/08/03 壁に挑む =原爆症集団申請= 3 入 市 心ある言葉 欲しいだけ 山口桂二さん(70) =長崎市深堀町= 原爆投下から数日後だった。当時、瓊浦中一年の山口桂二さんは焼け野原を歩いて爆心地から約六百メートルの学校まで行った。「がれきを片付け、粉じんをたくさん吸った。がんでこれだけ体を切り刻むと、体内に放射線が入ったからじゃない […] 2002/08/03 絵は語る =『あの日』見たナガサキ= 7 西村カズ子さん(77) (諫早市立石町) 35キロ離れた諫早にも異変 「長崎原爆の日 諫早での一日」のタイトルで、一枚の画用紙にあの日の状況を四つの場面にして水彩で描いた。 昭和二十年八月九日十一時ごろ「快晴。B29が一機通過。偵察機かと思った。機影が消えたら、突然ピカッとせん光が走った」 […] 2002/08/02 壁に挑む =原爆症集団申請= 2 2キロ以遠 病と闘う現実 認めて 庄野順子さん(62) =長崎市緑が丘町= 「同じ被爆者でも病気はさまざま。距離だけでは何も判断できないはず」。原爆症の認定審査で、厚生労働省は被爆距離を重視している。庄野順子さんは、国が言う「距離」に異議を突き付けようと、日本被団協の集団申請に加わった。 庄野さ […] 2002/08/02 絵は語る =『あの日』見たナガサキ= 6 桑原重信さん(62) (長崎市南山手町) 燃える女性の姿 焼き付く 桑原さんは長崎市東北郷(現在の住吉町、爆心地から一・八キロ)の自宅で隣に住む姉妹と遊んでいた。「外がピカっと光ったと思うと、目の前が真っ暗になった」。家はつぶれ、近所の人が助けてくれたという。気付くと母と妹と三人で川へ向 […] 2002/08/01 壁に挑む =原爆症集団申請= 1 認定制度 救済の趣旨知らされず 山口英雄さん(70) =西彼長与町高田郷= 原爆放射線に起因する病気やけがを国が認定する原爆症。認定率は低迷を続け、年老いていく被爆者たちは「われわれを救済するための制度ではないのか」と怒りをあらわにする。原爆投下から五十七回目の今夏、日本被団協は、全国一斉に原爆 […] 2002/08/01 絵は語る =『あの日』見たナガサキ= 5 山口保雄さん(77) (大分県日田市川原町) 川棚で救護 惨状眼前に 長崎に原爆が投下された日、山口さんは東彼川棚町の兵器工場で魚雷製造の作業をしていた。大村湾を隔てた長崎方面から爆発音が響き、地震のような揺れに襲われたのを覚えている。 十日朝、救護に向かった海軍の船や漁船から負傷者が続々 […] 2002/07/30 絵は語る =『あの日』見たナガサキ= 4 川林虎次郎さん(83) (西彼時津町浦郷) 広がる「人けのない町」 私は二十六歳、諫早市の天満町駐在所に勤務する警察官だった。警防団詰め所で話をしていたとき、突然、強い光が空を青く染めた。 警防団員らは「焼夷(しょうい)弾が落ちたぞ」と叫び、外に飛び出たが火は見えない。間を置いて、ものす […] 前のページへ<12345次のページへ> ▶ 関連企画 原爆・平和に関する特集記事を掲載しています。 ▶ 関連記事 原爆・平和関連の記事を掲載しています。 ▶ 私の被爆ノート 被爆者の高齢化と被爆体験の風化が深刻な問題となっています。1996年から長崎新聞本紙に掲載してきた「忘られぬあの日 私の被爆ノート」を掲載しています。 ▶ TESTIMONIES OF THE ATOMIC BOMB SURVIVORS (「私の被爆ノート」英語版) ▶ 平和への誓い 8月9日の崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典における「平和への誓い」を掲載しています。 ▶ ナガサキ・アーカイブ(外部リンク) 長崎原爆の実相を世界につたえる多元的デジタルアーカイブズです。被爆ノートの一部を地図上でもご覧いただけます ▶ ローマ教皇 来崎 2019 2019年11月24日に長崎への訪問されたローマ教皇(法王)。今回の訪問に関する県内の受け入れ準備や核廃絶を巡る人々の期待など長崎新聞に掲載されたニュースを集約。 ← ピースサイトへ戻る ページ上部へ